Lemon Drops について2つの誤解がありました。 一つは誤解とはちょっと違うのですけどイギリスの Mighty Lemon Drops とごっちゃになってたということ。 いやぁ Mighty のほうも好きだったんですよねリアルタイムで。
もう一つはネオサイケだと思っていたこと。 奇しくも Mighty と同じ頃に LP がリリースされており( 1st かと思っていたのが 1985 年、2nd だと主張しているのが 1986 年)、これをしてオリジナルアルバムだと思っていました。 でも違うんですね。 バンドとしては正式には1枚のシングルしか出していないんです。
そんな Lemon Drops は 1966 年にシカゴで結成された学生バンドで、先に書いた唯一のシングルのみ録音をしたのではなく、地元で評価されたこともありそこそこのレコーディングセッションの場を設けていたようで、その結果が解散した 1969 年よりずいぶんと経った 1980 年代中盤にリリースされた2枚なのだそうです。
CD 化されたこのアルバムは上記 80 年代中盤にリリースされた2枚を網羅したもののようで、他に Sunshower Flower Power という未発表テイク集的なのものあるんですが、総じて言えるのはポップサイケだと言われながらもなかなかにエグい内容だということ。 若いのに。 妙に録音が新しめなように聴こえるのも先に申し上げたネオサイケだとの勘違いに通じるところではありますが(リマスタリングしているかもしれないし、もしかしたらところどころエフェクトを足しているかもしれない、と思わせる)、サイケらしい音楽に対しての斬新さがあり、聴いていてたいへんに興味深いんです。