Lula Côrtes という人はクセが強いものの(強すぎるものの)、サイケだと言われながら案外にポップで、言い過ぎればかなり変態。 そんなこの人が Zé Ramalho という作曲家とデュオでリリースしたのがこの珍盤奇盤。 元は 1975 年にオリジナルがリリースされるも洪水(!)で破壊され無かったことになった後、2003 年にマスターが発掘され再発と相成ったという、経緯からして気持ち悪いくらいの伝説っぷり。
聞くところによると章仕立て(Terra, Ar, Fogo, Água)になっているこのダブルアルバム、自然との融和をめざしているのかなんなのか Amon Duul を引き合いに出されることが多いのですが、即興が通底しておりながらもあそこまでぶっ飛んではおらず、呪術的ではあるものの完全に南米の空気があり、かつヘビー・サイケ/アシッド・フォークの振れ幅大きすぎる気持ち悪さが・・・気持ち悪いって書いてばっかり・・・大爆発であります。 もうね、アルペジオが(本来であれば)美しいんでしょうけど、ギラギラしちゃっててもう困っちゃう。