アメリカはヒューストンのバンドであった Lemon Fog の活動期間は短く、1967 年に最初のシングルを出し、同年 Larry Kane Show に出演したのち、翌年 2 枚のシングルを出しただけでさらに翌年の 1969 年には解散したのだという。 すなわち、正式には 3 枚のシングルを出しただけに留まるのです。
なのになんか人気があるみたいで、1982 年に有名なコンピ Three O’Clock Merrian Webster Time(アルバムタイトル自体は Nomads のそれ)に全シングルが収録されるものの、2011 年に CD 化されるにあたって未発表アウトテイクをわんさと詰め込んだ Lemon Fog のみの盤を出すに至りました(先のコンピの CD 化に際してはすべて抹消されるという離れ業すら!)
さぞやすごい内容なんだろうっていう話ですが、正直申し上げて未発表アウトテイクとか未発表曲はそんなにも食指は動かされず、正式に(シングルとして)発表された楽曲の、その演奏の安定さが光ることを再確認させられます。 ポップなサイケかな?って感じるも、そのうちにいたたまれないような気持ちになるくらいのサイケっぷりを発揮し、はたまたパンクとまでは言えないもののガレージ感が十二分に孕んでおり、Orbit の財政的な問題があったのかどうなのか、アルバムが出なかったことが残念に思います。
それと、前半にシングルをリリース順に単純に並べ、その後に未発表テイク云々を並べればよかったのに、どうしてそうしなかったのか悩むところでもあります。 意図がわからない。