Bröselmaschine はギタリストの Peter Bursch をリーダーとして活動する、コミューンを発祥としたドイツのバンド。 最初のアルバムは 1971 年に Pilz からのリリースでバンド名義。 その後は Peter Bursch のリーダー作品として数枚のアルバムがリリースされ(どれも未聴)、バンドは断続的に活動し、なんと現在でも現役なのだそうな。 リーダーさんはギタリストでもあり、教則本の著者でもあるのだそう。
その 1st はフォーク、あるいはフォーク・ロックとしてカテゴライズされているものの、そもそもがジャーマンなので推して知るべしの感あり。 時代が時代だけに暗く酩酊した、しかしながら教則本の著者と言われて妙に納得してしまうアコースティックギターしかり、脈絡なく使われるインド楽器にしかり、泣きたくなるほどビート感がない浮遊感しかり、その精神的サイケ度はそうとうに高いところです。
白眉なのは 5 曲目の Schmetterling で、序盤インド楽器で埋め尽くすも、薄気味の悪い女性によるドイツ語の朗読から、なんだろうギターのような(っていうかギターだろう)のストロークと虚無感しかないフルートの音色から、突如としてベースが唸るという。 そしてメロトロンが被さって大団円という、気持ち悪いったらありゃしない佳曲なのであります。 6 曲目はこの 5 曲目の後だからこそ清く可憐に聴こえるのかもしれません。