Boris (Yezda Orfa)

イエスとジェントル・ジャイアントを絡み合わせて、更に加速したような作風で、アメリカのシンフォニック・ロック系では屈指の実力を誇るイエツダ・ウルファの幻のファースト・アルバム。

どこ読んでもこの説明なもんで、そういうもんなのかと思った Yezda Orfa はアメリカはインディアナのシンフォニックプログレバンドで、というのを読んでそうかこの演奏でユーロロックじゃなかったのか!って驚いたもんですが、それよりも驚いたのが 2004 年の再結成時のライブを聴いて「ほんとに演奏しているんだ」っていうこと。 空間や時間をどれだけキチキチに詰め込めるかに血道を上げるような異様に手数の多い、多すぎる演奏は、ちょっと人間業ばなれしているのであります。

その再結成ライブも、変にダレることもなく、音質もいいので演奏のニュアンスも感じられて参考になるものです。 幻の 2nd とされ 1976 年にレコーディングされるも 1989 年にやっとリリースされた Sacred Baboon は、正式なデビューとなるべく用意されたもののようで、1st の収録曲が3曲収録されており、聴き比べてみるのもいいでしょう。

が、やはりこの 1st(1975 年リリース)が一番出来栄えがよく、衝動的であり、やや怪しげさもあって私は一番好き。 デモ盤ともいえるこの自主制作盤を携えて方方にプロモーションをかけたらしいのですが、評価はいまいちだったそう。 時代がそうさせたのか、パンク直前のこの頃は見向きもされなかったのでしょうかねぇ。

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