1968 年リリースの唯一作。 ボストンはマサチューセッツで結成され、短命であったバンドとなると Bosstown Sound と相場が決まるものなのですけれども、そういう系じゃないはずの Verve Records からのリリースというのが謎中の謎で、短命だった理由がここのあるのかもしれないと勘ぐってもみたり。 この唯一作の内容がとても良いだけに惜しい気もします。
このアルバムはどんなジャンルのそれなのかと問われれば、もし複数のジャンルで例えられるのであればそれぞれ何割くらいずつなのかと問われれば、別段器にするほどでもなくサイケ 100% と答えるしか他にないくらいにポップなのにトリップ感たっぷりな、入門編として最適なんじゃないかっていうくらいのサイケっぷりが好印象。 フロイドっぽいのあり、ジム・モリソンに歌わせればいいんじゃないかっていうのあり、そういう意味で言えば売れ線を寄せ集めっていう悪口になってしまいそうではありますが、考えてみればこれから何十年か後のネオサイケの際、こぞってこういう感じのサウンドでしたから、言い方を変えればネオサイケを先取りしたとも言える。 ちょっと苦しい。
Bosstown Sound だからと食わず嫌いでいると損するよ、という見本のような1枚です。