Dr. Aftershave And The Mixed Pickles というバンド名は、Missus Beastly というバンドが自身のバンド名をレコード会社の契約に縛られて使えないためにでっちあげたもの。 よって For Missus Beastly というアルバム名にした、と。 苦肉の策ともいえましょう。 そもそもこのアルバム(3rd – 1976 年)の時点でメンバーチェンジの激しすぎた結果オリジナルメンバーがいなくなったということもあって、そりゃいままでのバンド名を使うのもどうなのかな?っていう話もありそうだけど詳細はわからない。 そしてこの 2 年後に更にアルバムを発表するも、またもやレーベルが変わり、バンド名 Missus Beastly が使えるようになった、と、ちょっとややこしい。 そのままフェイドアウトしなかったのか・・・ってね。
メンバーチェンジが激しかったことにも起因しているのでしょうけれど、時代に合わせた音楽ジャンルの変遷を辿ってきたようで、そもそもは自主制作だったらしい(ほうの)1st は 1970 年のリリース。 ここで聴かれるのはいかにもジャーマンな、クラウトなヘンテコロックで、相当にサイケではあるものの、次のアルバムで突然変異的にジャズ・ロックに大きく舵を切り、そのまま突き進むのでありました。 そしてガンガンとメンバーチェンジを繰り返す、と。
私としては 3 枚目の今作を一番聴いています。 好みなのは断然 1st なんですが、BGM としては・・・まぁどのアルバムもそうだけど・・・ちょっと聴き入っちゃう系なのでアレ。 しかしながらここではやたらにグルーヴをキメたジャズ・ロックを聴かせてくれまして、女性ボーカルが入る曲まであっちゃりなんかして、ちょっと突き抜けた感があります。
バンドはいつ解散したのかわからないんですが、2000 年代に入って 1974 年当時のライブ盤がリリースされるに及び、オリジナルメンバーがいた頃が一番評価が高かったのか、あるいは録音をしててテープが残っていたのか、知りませんけどとにかく 2 枚もリリースがあり、こちらも気合の入ったヘンテコジャズロックが聴けて、BGM ということであればおすすめ。