コンピ Trip On me より。 そもそもあのコンピはマニアックそれでも佳曲揃いの逸品なので、あれこれ調べるのにたいへん時間がかかるのではありましたけれども、なかでもこの J.P. Rags さんは最難関。 そもそも J.P. Rags という名前が歌手としての別名で、Doug Cox というソングライター/プロデューサーが中の人だとはいえども、こちら名義では「歌っていない LP」というものをリリースしているらしく、もうなんなの旦那・・・って思っちゃう。
腰砕けにされる事実はまだあって、我々の親の世代ならば知っているでしょうが「火曜日ならベルギーよ」という映画があって、その主題歌を J.P. Rags 名義で歌ってるという。 しかも曲はドノヴァンの手によるものだし、このアルバムには収録されていないんですよ。 一体全体なにをどうしろっていうんだよ!っていう話ですよ。
でもその割にはあちこちのストリーミングサービスで聴くこともできるこのアルバム。 侮れないところではありますし、Trip On Me の栄えある第 1 曲目(そして 17 曲目も)を飾るくらいですので「知る人ぞ知る」っていうところなんでしょう。 まるっきりのソフトロックではありませんが、妙に艶っぽい曲調なので聴いていて落ち着きます。 ただ、出だしで(おそらくはお得意の)語りやら朗読やらがある曲がありまして、こういう始まり方を高中正義の虹伝説でしか知らない私にとっては、いつ ゴブリンゴブリン… って言い出すか冷や冷やモノなのではありましたいやすいません嘘です。