元々は 1965 年にレコードデビューしたイギリスのポップスバンド「The Majority」で、なんとあの Decca からのデビューだって言うもんだから期待されていたに違いない。 売れたかどうかは不明ながらもシングルを何枚も出しているので後年「Decca Years」という編集盤が出るようになったものの、バンドはなんかあったのかフランスに移り、心機ちょっと一転バンド名を「Majority One」としてサイケ度とソフトロック色を強めながら Pink Elephant から 1970 年に再デビューし、翌年にはアルバムも出しちゃう出世っぷり。
現在はこのアルバムとしては唯一作の CD 化(ボーナストラックいくつも収録)か、前後の録音物をちょっと足した編集盤「Rainbow Rockin’ Chair」(2005 年)を聴くことができ、前者はいまでも CD で購入でき、後者は主にストリーミングで聴けるもよう。
サイケ系コンピで収録されがちな Get Back Home はソフトロック色の強い「Because I Love」の B 面ということで、本来彼らはソフトロックと申しましょうかハーモニーの美しいポップなロック路線で行きたかっただろうことがわかりますけれど、世の中の志向はそっちじゃなかったっぽい。 それでも両方とも好きな当方としては、ビートルズのカバーは毎度ながらに遠慮がちながらも総じて好んで聴くのであります。