もう何度も何度も「これとこれの 2 in 1 があればいいのになぁ」っていうことを書いてきたんですけれども、2 in 1 どころか一番美味しいところの 3 in 2 がリリースされていたのでありました。 3 枚のアルバムを 2 枚の CD に入れてるので、真ん中のが別れ別れになっちゃってるけど、まぁいいら。
Maria Muldaur といえば文句なしに「Midnight At The Oasis」なんでしょうが、私はその後のアルバムが好きで、その後っていうのがどういうわけか売れ行きが悪くなる一方だったらしいのですが、内容がいいんですよね。 少なくとも私は好きだ。
ソロで言うところの 1st が 1973 年で、翌年が 2nd だと。 更に 2 年経った 1976 年に 3rd の「Sweet Harmony」がリリース。 ここまでが Reprise という Warner に買われたレーベルからで、1978 年の 4th「Sourthern Winds」と 1979 年の 5th「Open Your Eyes」までがその Warner からのリリースで、要するに Warner に版権があるので 3rd ~ 5th の 3 in 2 だろうとなんだろうと出せちゃうっていう話なんでしょうなぁ。
ソロ以前から傾向としてあったスワンプが、だんだんに薄れていって。 泥臭さが減って洗練されていくのが私にはとても素敵に映って、そっち系が好きな人には不満でしょうし、それだからなのか 5th をもって Warner から切られちゃうという最悪の展開を迎えたのでありましょうけれど、それでも音楽は残る。 恐ろしいことにその 5th は Discogs で「Soft Rock, Pop Rock」とされていて、そこまでではないだろうとは思いつつも、ルーツ・ミュージックがなにしろ通底しているものですからジャズだったりブルースだったり、はたまたソウルっぽさもあったりで、さすが NY っ子だよねだとかわけのわかんない納得をしております。 なにしろこの 3 枚は内容がいい。 もっと評価されてもいいのに。