Tennent – Morrison として 1972 年にフォーク・ロックのアルバムを出した後に Joe Soap 名義で翌年リリースしたアルバムがこれ。 アコースティックのセットを用いずに Jimmy McCulloch(!)のギターと Mik Kaminski(!)のヴァイオリンが絡むとこうも変わるのかっていう質の高いスワンプなんですが、果たして「英国」スワンプと言ってしまっていいものかどうなのか。 Tennent – Morrison にしてもこれも英 Polydor からのリリースですし、ゲストミュージシャンにイギリス系が多いのもそうなんですけれども、David Morrison っていう人はオレゴン州の出身というじゃないですか。 数の論理で英国スワンプっていうことなのかしらん。
とはいえ明らかに本国アメリカのスワンプとは趣を異にしていて、カラッとした明るさが見えない(ここ笑うところ)。 なんかじめーっとしていてネガティブな視点ばかりが目立ってしまい、私から見れば大成功。 きっちりレイドバックしていまして、Talkin’ Bout You なんて胸と腰にグッときちゃう。
それもしても若い頃はこういうのを聴くのにためらいがあったのに、今ではすんなり聴きもし大好きだったりするから年齢というものは不思議。 だけど若い頃は若い頃でもって、こういうスワンプに影響を受けた日本のロックバンドをして「渋い!」つって喜んで聴いていたもんですから、人間の評価なんていっこもアテにならんです。