Once Moore With Feeling (Dorothy Moore)

ゴスペルからカントリーまで、多彩な表現幅をもつマラコの代表的な歌姫ドロシー・ムーアが、その名を永遠のものにしたサザン・ソウルの名作。フリー・ソウル・クラシックとして幅広い世代に愛され、UKのスノー・ボーイもカヴァーした屈指の名曲「ガール・オーヴァーボード」を収録し、サバービア誌にも掲載。R&B チャート30位のヒットを記録した、ビル・ブランドンの代表曲「スペシャル・オケージョン」の木漏れ日のように心温まるカヴァーから、同じくチャートを賑わしたシングル「(ウィー・ニード・モア)ラヴィング・タイム」など、隅から隅まで滋味深い声に満ちた、レディ・ソウルの名盤の1枚。

まだ Malaco を知らなかった折、Free Soul. The Treasure Of Malaco というコンピレーション・・・Patterson Twins が Malaco でシングルのみリリースした I Need Your Love っていう曲がすごくいい・・・のこのジャケットは一体なんなんじゃって思いつつ、後日 Dorothy Moore の 3rd (1978) であるところの本作のアルバムジャケットだったのか!って合点がいったのはなぜならば、このコンピの Dorothy Moore 率が高めだっていうのことからなのでありました。

ソウルじゃなくてブルースのレーベルだと再確認してからの私にとっての Malaco は、なんか気が抜けたっていうかなんていうか。 それでも Dorothy Moore の Malaco 期のアルバムを聴いているとあぁそうだったのかぁなんて思いもし、かえって Malaco から抜けた後のほうが Malaco っぽくねぇか?なんて思っちゃったりもしますけれども、ゴスペルやるか R&B やるわで芸達者なんではありますなぁ。

それでも Malaco で三本の指に入る名曲 Girl Overboard が収録されている本作が傑作だと私は思います。 まさかの Special Occasion、そして What Am I To Do ときて Girl Overboard ですから。 なにはなくともここだけでもいいから聴いてくれっていう話なんですよ。

ちなみにクレジットみたら Jewel Bass がバックコーラスで参加しておりました。

 amazon | yodobashi