アトランティック~スタックスで活躍し、1970年に放った大ヒット曲「グルーヴ・ミー」でソウル史に名を残すキング・フロイドが、マラコ系列のチムニーヴィルに移籍し発表した作品。実は「グルーヴ・ミー」もマラコ・スタジオで録音しており、本作もあのメンフィス・ホーンズをはじめ旧スタックス関係のプロダクションを起用し、味わい深いスタックス風グルーヴが目白押し。JB からの影響色濃いファンキー・ソウル「アイ・フィール・ライク・ダイナマイト」を筆頭とした得意のグルーヴ系をはじめ、華麗なサウンドに酔いしれる「ムーヴィン・オン・ストロング」といったハイ・サウンド調からレゲエ・フレイヴァーの漂うものまで、サザン・ソウル低迷期に放った、南部の誇りに満ちた1枚。
Malaco といえば King Floyd なのに、現役時代に Malaco からのリリースがないじゃん?っていうんで訝しんでいた私なのではありますが、Chimneyville Records なんかにしても Malaco のサブレーベルなんですね。 それよりなにより 2nd 以降ずっと Malaco Studios での録音だっていうんで、すいません猛省しております。
結局 Groove Me のワンヒットワンダーみたいな印象が私にはある King Floyd さん。 だとしても 1975 年リリースの 4th でありますところの本作を一番聴いています(っていうか重要作といわれる 2nd こそあまり聴かない)。 どういう意図でウェルダンっていうタイトルにしたのかわかりませんけれども、しっとりほっこり系のサザン・ソウルが作業中の BGM に適しているんですよね。