っていうか Bandcamp で Dance Card という曲が、YouTube で Beat The Beat という曲が上がってるんですけど、どうもかなり最近の曲みたいで、Pop Deluxe の後は音沙汰がなくなってしまった・・・っていう書き出しを見事に挫いてくれました Mari Wilson。 しかも Tot Taylor (Teddy Johns) のプロデュースっていうことで・・・なんか・・・Compact Organisation 絡みではあるんだけど、旧譜をサルベージしただけなのだろうか。 ソファに寝そべってる Mari さんの髪型は往年のアレだしうんぬんかんぬん。
日本にも多くのファンを持つ伝説のレーベル「コンパクト・オーガニゼイション」の歌姫であり、80年代を代表する大ヒット曲「マリのピンクのラブソング」で知られるビーハイヴ・ヘアーがトレード・マークのマリ・ウィルソンが復活! 待望の新作が久々に国内盤リリース!
今作「ポップ・デラックス」は、前作から4年振りのリリースであり、いわゆる60’Sのオールディーズのカバー・アルバム。具体的に言えば60年代イギリスを代表する4人の女性シンガーのカヴァーを中心に制作された。その4人とは、ダスティ・スプリングフィールド、シラ・ブラック、ペトゥラ・クラーク、サンディ・ショーで、ダスティ5曲、シラ2曲、ペトゥラ2曲、サンディ1曲という選曲内容。いずれも60年代スウィンギング・ロンドンを象徴する実力派であり、国民的シンガーの代表曲を、コンパクト時代を思わせる打ち込み中心のサウンド・プロダクションからしっとりと感情を込めた歌を聴かせる曲まで、隅々まで丁寧に作られたアルバム。
つっても Pop Deluxe は 2016 年のリリースで、前作もカバー集だったことを考えると Susanna Hoffs の先を行ってるわけでありまして(調べたらふたりともそう年齢が離れているわけでもなくて驚いた)、あぁかわいいよスザンナ・・・っていうのはどうでもいいとしても、ともかくも Mari Wilson の立ち位置がよくわからない。
要するに Compact Organisation の歌姫である彼女はデビューしてからの数年がやはり黄金期だったのであり、個人的には 1984 年リリースの Air’t That Peculiar の B2 の Use Him が「すべてである」と言い切れちゃうくらいにハマった時期がありまして、そういう経緯を振り返ると、まぁなんというかいまだに音楽活動ができるっていうのは様々な意味において幸せなんだろうなぁっていう話。
カバー集といっても今作は彼女のイメージをしっかりと踏襲した上で(Compact Organisation らしいサウンドにして)収録しているのはともかくも、曲がもうそもそも彼女が目指していたようなもんだろうしおそらくは日常的に歌ってきたんであろうものばかりなので、しっくりこないわけがない。 これが Compact Organisation っぽくないスタンダートなサウンドだったら不毛そのものだとも言え、「ハマる」っていうのはこういうことを指すんだろうなってほくそ笑む私なのではありました。