Sweet Thunder はフィラデルフィアのソウルグループ。 1976 年にアルバムデビューし、1978 年に次作そして 1979 年に最後のアルバムを出して活動終了。 ボーカルと鍵盤を担当していた中心人物というべき Booker Newberry III はその後ソロ活動を開始し、Love Town がヒット(1983)、1984 年には Malaco からもシングルを出すという、 なかなかに味わい深い活動をしていたそうな(去年 2023 年の 4 月に死去されたそう)。
話は戻って Sweet Thunder のアルバムは、もっとも評判のよかったらしい 2nd でありますところの Sweet Thunder が CD 化されているほか、ほかっていうか反面 1st は CD 化されていないわりにはストリーミングで配信されており、最終作である 3rd はストリーミングすらされていないという。 すべて WMOT なのになぁ。 そしてこれはおべんちゃらでもなんでもなく、3 枚とも素晴らしい出来栄え。
1st はインストから始まるので(その点で言えば聴き始めるのならば 2nd に限る)、ボーカルグループのくせしてなにやってんだろうって思ってしまうところなんですが、そういう予備知識のなさはよくありません。 Sweet Thunder はバンドなんです。 だからってインストが入ると困ってしまうのがなぜかと申しますと、ボーカルを含め、コーラスに至ってとてもいいからでして、だからこそ最初ボーカルグループかと勘違いしてしまうくらいなのであります。 演奏もいいし、コーラスワークもボーカルもすばらしく、劣ったところが見当たらないんですけど、どういうわけかアルバム 3 枚で消え去った。 なんとも惜しいところであります。
ちなみに演奏の聴きどころはなんといってもベース。 歌うように弾いています。