70年代後半に”DISCO”と”JAZZ”を融合させるという意味で命名され、大ヒットを記録した「Dazz」により、デビューからいきなりトップ・グループの仲間入りを果たしたアトランタ出身のファンク・バンド、BRICK。デビューから3枚のアルバムをリリースした後、来る80年代を前にグループが新たな時代へ適合すべく、変化を求めた過渡期のアルバムとして位置付けられることの多い80年発表の4作目が世界初CD化!
前述「Dazz」のような黒々とした70年代気質のファンク・サウンドと、このアルバムの後の81年発表『SUMMER HEAT』におけるRAY PARKER JR.によるプロデュースを予感させるような洗練さの、どちらも兼ね備えた作品として、現在、著しく再評価されている本作。冒頭を飾る「Push Push」は黒々と骨太なファンクを聴かせ、続く「Get Started」ではメロウさも感じさせるブリージンなサウンドを聴かせる。この器用さは高い演奏力があってこそ成せる業だ。スロウ・ナンバーも得意とする彼ら。中心メンバーのジミー・ブラウンのヴォーカルがムーディーに迫るメロウ・スロウ「Let Me Make You Happy」など、スロウ佳曲も多い。
そんな嬉しい世界初CD化に、半ば”反則技”に近い形ではあるが、前述の大ヒット・ナンバー「Dazz」のリミックス・ヴァージョン、そしてセカンド・アルバムの好ファンク・ナンバー「Dusic」のロング・ヴァージョンをボーナス・トラックとして追加収録。”EXPANDED EDITION”ということで、彼らの70年代の活動を総括したかのようなCD化であります。
1982 年リリースの 5th であるところの Summer Heat までしか持っていませんが、Brick はどれ聴いてもいいです。 5th はプロデューサーに魅かれて聴いたものですが、その前作の本作(1980 年リリース)の時点でその兆しが見えていますし、なによりずっと Ray Parker Jr. っぽいところが笑いどころでもあり、なんなら 4th, 5th で 2in1 があればいいのにって思うところ。
そもそもがファンクバンドということなので、ディスコやブギーに手を出したにせよ他に比べて異様にグルーブがあり、軽快さは見いだせません。 そういうところがファンク好きにたまらず、ディスコ好きには以下略。 それでもこういう手合のバンドの恒例として懐の深さが挙げられます。 ゆったりめのメロウなソウルもあり、前述のディスコ・ブギーあり、ぶりっぶりのファンクあり。 それが一作目(1976)からずっと続いているんですよね。 ですからどれ聴いても良いわけなの。