来日の折に録音したファースト・アルバム。疾走感溢れる「Afro Blue」、エモーショナルな「Little B’s Poem」、静謐で美しい「People Make The World Go Around」など、全曲が聴き所。モダン・ジャズからレア・グルーヴまで、ジャンルと時代を越えて世界が恋い焦がれる決定的名盤。
ディディ・ブリッジウォーター(vo)、ジョージ・ムラーツ(b)、日野元彦(ds, bells)、ローランド・ハナ(p)、ロン・ブリッジウォーター(ts, cowbell, african castanets, vibra-slap)、セシル・ブリッジウォーター(tp, kalimba) 録音日: 1974年3月10,12-14日 東京 アオイスタジオ
そもそも「Dee Dee」って言われれば(その後がどう続こうとも)無条件で好き♡ってなる私、本ブログでは何年か前に Bad For Me (1979) をとりあげたところでありますし、今でも聴いているのではありますけれども、実際問題これと次作のセルフタイトル (1980) がディスコでもってそれをして好きだと申し上げているわけで、百発百中で「それはおかしい」と言われるところだったんですがこれまた百発百中で無視していたのも事実。
で、この度、というかちょっと前に 2nd 〜 5th が 4in2 で出ているということを知りまして、そこを敢えて 1st を聴くという不思議ちゃんを演出したのでありましたけれど、なんのことはない、すげぇジャズボーカルのアルバムだったという話です。 んで 2nd、3rd を順当に聴き続け、ただただ圧倒されたって次第です。 いやマジ Dee Dee Bridgewater の 3 枚目までは名盤って言ってしまっていいです。
3 枚目までが超絶ジャズボーカル。 4 枚目と 5 枚目がソウルフルでコケティッシュなディスコアルバム。 それでもよくよく考えてみると絶対におかしいですよねこれ。 Elektra に移籍してジャズボーカルのアルバムを出し、翌年にディスコアルバムって。 そして次もディスコって。 そしてそれから数年間のブランクが発生しちゃうなんて。 きっと売り方間違えたんじゃないでしょうか。 それがためか 1987 年リリースのライブアルバムはコンテンポラリー・ジャズに、元鞘に収まるわけでありまして。
このあとポップ路線に移ったという話もあるそうですが、もうおなかいっぱい。 5th まで聴ければ本望ですのでみなさんもどうぞ。