Maxine Nightingale という歌い手さんをぎりぎりリアルタイムで知ったのがこのアルバム。 この 4 年後の 1986 年に Cry For Love というアルバムをリリースしているそうだけど現物を見たことがありません。 話によるとフランスでのみのリリースだったとか(Issued Only As A Promotional LP In France)ですけれども、ポップスの歌手としてのラスト 3 枚が 3in2 で 2023 年に CD 化されているんですね。 いまアマゾンで検索して知りました。 余談ですが前半の 4 枚も 4in2 で同じところから CD リリースされているみたい。
It’s A Beautiful Thing は 1982 年のリリース。 上記の 3in2 まで CD 化されておらず、よっぽど売れなかったのかなぁって推測するところですが、そもそもこの人の立ち位置的なものが曖昧というか「こうあるべき」とか「こうしたい」とかいうのが無いように見受けられておもしろい。 収録曲の Turn To Me がそれなりにヒットしたにも関わらず、であります。 しかも次のアルバムはプロモーションオンリーでお蔵入りしちゃうし。 もしかしたらこの後にジャズ・ボーカリストとしてステージメインの活動に切り替えていくからポップス時代のはどうでもいいや的な考えがあったのかもしれないですよね。
リリースされてきたアルバムを通して聴いてみると、カバーの多いことに気付かされます。 オリジナルよりも、好きなスタンダート曲を歌うほうがいい、という傾向があったのかもしれないですし、そういうのが後のジャズ志向につながっていくのかもしれないですけれども、シングルヒットした曲はオリジナルのほうが多いんですよね。 なんだろう、グループ・サウンズみたいなアレなのかしらね。
それはさておきこのアルバムの中にも素敵なオリジナル曲があるんですよね。 っていうかそれが一番好きな曲なんですけれども、アルバムをプロデュースした Sam Brown III の手による Give A Little Love (To Me) であります。 これはとてもいいので是非聴いてくださいませ。 ユーチューブへのリンク、しておきます。