随分と昔に Norman Connors の編集盤を買って聴いて、この人はどういう人なんだろうって聴いているのに(註:聴いている途中なのに)思ってしまって、要するに困惑してしまった思い出があります。 でもその割にはアルバムをあれこれと・・・全部聴いているわけじゃありませんが・・・聴いてみると、印象強いけれども一過性のものだったと思わせる 1st (1972) だけが特異で、ジャズドラマーとしてのアイデンティティをかろうじて保っているのではないか。 そうではないとその後のアルバム、Dark Of Light (1973) から連綿と続くソウル・ジャズ・・・から AOR まで達してしまう川幅の広さに溺れてしまいそうになります。 なのに 1st は 1st で良い作品なので余計に困惑してしまう。 編集盤なんてやめてくれよっていう話でもあります。
なので数多く存在する彼名義の、または Aquarian Dream との共同名義のも含め、外れがないように見受けられます。 アルバムジャケットならば断然 Invitation (1979) なんですけれど、それはさておいてやはり Norman Connors といえば 1976 年リリースの You Are My Starship に尽きるのではないでしょうか。 これまた可憐さが印象的な(曲が曲でもあるし) Phyllis Hyman もいいですが、You Are My Starship のボーカルが誰なのか気にはなっていたんですけれども放置していてようやくに重い腰を上げたところ、そもそもこの曲の作曲が Michael Henderson で、まさにご本人だったんですね。 作曲者自身が他人の(とまではいえないけど)リーダー作品に曲を提供し、あまつさえ歌っちゃうっていうんですから私としては意表を突かれたところです。