2017 年リリースの 2nd。 私にとっては 1997 年以降は「昨日あたり」とか、ゆーても「最近」くらいでしかなく、余生を送っているようなもんだと自分では思っているのですからそうそう波乱に満ちたことはこれまでなくて、強いて言えば人の親になったくらいといったところ。 ですから Julien Baker が 1995 年うまれだと知った折、子供じゃないのさって思う反面よくよく考えてみれば 19、20 なんだからそうだよねって思うとともに、そんな若さなのにいろいろと遭ってすごいもんだなって驚きつつもサウンド的には儚くて脆くて大丈夫なのかこの先生きていけんのかとか心配になったのが 1st のときでした。
2021 年リリースの 3rd は正直言ってピンとこなかったんですけれども、1st からずいぶんと(音楽的に)成長したなぁっていうのと、声を張り上げることをおぼえちゃったもんだからもう切なくなるのよこっちは!っていう必殺技を携えてリリースした(であろう) 2nd であり 2017 年リリースの本作が私は好きだ。
刺青が増えていくのが悲しいといえば悲しいんだけど、まぁそれは音楽とは関係ないのでいいです。
2015年にカリフォルニアの小さなインディーレーベルからリリースされたデビュー作『Sprained Ankle』が話題となり、その反響の大きさに目をつけた名門【MATADOR】が2017年にワールドワイド流通のための再発盤をリリースした SSWジュリアン・ベイカー。「今にも壊れそうな儚さから告白へ至る強さ、贖罪とトラウマを詩的に豊かに表現した音楽」(The New York Times)や、「素晴らしい才能を持った作曲家であり、彼女のイメージは感覚を突き刺してくるが、その声は人の心を掴んで離さない」(米Pitchfork)といった大手音楽メディアで賞賛されたデビュー作に続く2作目が遂に完成!今作でも作詞・作曲はジュリアン本人が行い、ザ・ナショナルやアーケイド・ファイアらを手がけてきたエンジニア、クレイグ・シルヴェイがミックスを担当。レコーディングはレッド・ツェッペリンやボブ・ディランも使った彼女の地元テネシーにある伝説的スタジオ Ardent Studios で録音され、天才的なソングライティングはそのままにアルバム全体を通して、自身や大切な人たちの人生を題材に、困難にどう向き合うべきか、そしてそれがどのように自分自身や周囲に影響を与えるかという、誰もが持つ内に秘めた葛藤を赤裸々に歌い上げる、2017年USインディーシーンの最重要作がここに誕生した。