Waters (Waters, The)

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本作はAORやブラック・コンテンポラリーのファンにはお馴染み、当時の名だたるスタジオ・ミュージシャンの充実したプレイが聴けるウォーターズの傑作2nd。プロデュースは当時リズム・ヘリテッジを結成し大活躍していたスティーヴ・バリ&マイケル・オマーティアンの名コンビ。そのリズム・ヘリテッジを中心に、参加したジェイ・グレイドン、レイ・パーカーJr.、ジェフ・ポーカロらの強力サポートもあり、ウォーターズの魅力溢れるヴォーカル・ワークをガッチリとひき立てた内容になっている。とりわけフリー・ソウル・ファン感涙のメロウ・グルーヴ・チューン「夜の向こう側」、哀愁ムードたっぷりのスウィート「ワナ・ビー・ザ・ワン」、ジェイ・グレイドン作でエアプレイばりのタイトなナンバー「イフ・ゼアズ・ア・ウェイ」あたりがオススメ。

売れっ子のバックコーラス兄弟姉妹ということなんですが、クレジットを見て意識したことがなかった Waters。 ではありましたが Discogs で調べてみると錚々たるリストが目の前に現れ軽く反省。 それでも 1975 年から 1988 年にかけて 4 枚のアルバムを出しており、単なるセッション・ミュージシャンじゃないってことがわかりますけれども、CD 化されているのは 1977 年リリースの本作(2nd)と、次作であり 1980 年リリースの Watercolors のみという。 特に必聴なのはこの 2nd なんですが、同名で 1975 年に Blue Note からリリースされた 1st も捨てがたく、なんで CD 化されないんだよっていう話でもあります。

結局配信であっても聴けるのはこの 2nd しかないという惨憺たる状況なんではありますけど、安心してくださいこの 2nd は傑作なんですから。 なにしろ Steve Barri がプロデュースしたエバーグリーンなメロウソウルである The Other Side Of Midnight から始まり、完璧なボーカルワークなんですよね。 私は基本的にバックコーラスが良いアルバムが好きなんで、こういうのはうってつけ。 他のアルバムよりも際立ってこれがいいのは、製作年もあるのでしょうけれどもプロデュース力に拠るところが大きいのではないかと私は思いました。

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