The Sylvers III (Sylvers, The)

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フリーソウルファンにも人気のキッズ・ソウル・グループ、シルヴァーズのPRIDEでの最後の作品となったサード・アルバムが世界初CD化。本作含めシルヴァーズのプロデュースは全てインクレディブル・ボンゴ・バンドのマイケル・ヴァイナーが行っていて本作もブレイク満載のサンプル・ソースの宝庫。9thワンダーネタの「Even This Shall Pass Away」、オールドスクール定番の「What’s It All About」、スタティック・セレクターネタの「Don’t Give Up the Good Life」等を収録。1974年作品。

Sylvers はファミリー・グループ。 10 兄弟姉妹のうちの 9 人が一時的に在籍していたことがあり(Pride の後に Capitol から 1975 年にリリースされた Showcase のアルバムジャケットが圧巻であります)、6 人で始まってだんだんに増えてだんだんに減って最終的に 6 人で終わるという、なんとも不思議なグループではあります。

流石に 80 年代に入ってからのグループの失速ぶりには物悲しさも漂うところではありますが、70 年代における Pride / Capitol / Casablanca での計 8 アルバムはどれもそつなく、とくに Pride 期の 3 枚はこれがキッズソウルなのか?という内容の良さが光ります。 カバーや他人の曲を収録することはあるものの、当初は Leon Sylvers の楽曲が主で、この 3 枚めのアルバムでは Sharon や James、Shirley の名前もクレジットされており、グループ全体で盛り上げているのがよくわかります。 ちなみに Leon Sylvers はこの後、Solar の社長の差し金で Dynasty を結成します(Dynasty もそうですが、Sylvers も Solar からアルバムをリリースします)。

キッズソウルともなると元になった某グループでのキンキン声のボーカルが耳障りであるんですが、全然ないとはいいませんけれども Sylvers では相当に少なく、甘茶だろう!?っていうくらいのメロウなソウルで満たされていて多幸感がすごいです。 外部依頼の曲ですが、このアルバムでは Love Over Mind の出来栄えが素晴らしいです。 一度聴いてください。

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