今日も Marcos Valle でごめんなさいなんですけど、わりあい最近の作品を聴き続け、ふと超初期の、っていうか 60 年代のを聴きたくなっちゃったんです。 聴き直したくなった、というのが正解か。
Viola Enluarada は 1968 年のリリース。 5 枚目のアルバムということになるのか、ボサノヴァのブームに乗ってアメリカで 2 枚のアルバム(Samba ’68 / Braziliance!)を録音した後、ブラジルに戻って録音されたもの。 Samba ’68 の「動」というか太陽的な内容に対して、こちらは「静」で月的な内容。 静かっていうか暗いんじゃないかって昔は思ってて、それはアルバムジャケットがモノクロだからっていうのもあるんですけど、っていうかなんでこうも私はモノクロのアルバムジャケットが好きなんだろう?っていう話でもあるんですがそれはさておき、話を戻すとこのアルバムは、静かというか暗いというよりも、美しいんですよ内容が。
それはアレンジを担当した人たちに拠るところなのかも知れないです。 これまでが Eumir Deodato の独壇場であったのに対し、このアルバムでは 1 曲のみで、ほか Dori Caymmi、Antonio Adolfo、Oscar Castro-Neves が編曲を担当。 Milton Nascimento も録音に参加して、今からすればあまりにも豪華なんではありますが、当時はどうだったんだろう。 それでもすごい才能の集合です。 どちらかといえば陽気な雰囲気の Marcos Valle にあって、このアルバムは曲の素晴らしさ(だったら Braziliance! みたいにインスト集にすればいいんだろうけど、私にとっては Marcos Valle のボーカルがとてもだいじ)と、静謐で美しいアレンジにおいて Previsão Do Tempo の次に好きなアルバムであります。