Inner Spectrum (Ace Spectrum)

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Ace Spectrum はニューヨークのボーカルグループ。 結成は 60 年代中盤というけれどレコードデビューは 1974 年と遅めなのかなんなのか、それ以上の情報にも今ひとつ乏しく、とりあえずアルバムを聴いてくださいということなのか。 Patrick Adams がアレンジを担当した 2nd (1975) や 3rd (1976) もいいんですが、ここはやはり記念すべきデビューアルバムを。 なにしろこのグループはずっと Main Ingredient の Tony Silvester が(全てにおいてではないけれども)担当していて、特にこの 1st はメンバーでもある Ez Zant との共同プロデュースということらしく、それこそご挨拶がわりに Ace Spectrum をお見舞いしてくれちゃったりなんかします。

さほどぶっちぎりにヒットしたとかいうことはないそうなのであくまでもマイナーめなグループだと言えそうではありますけれども、このグループって(たしか)リードボーカルという役割を排除しているらしく、誰がリードをとるかは楽曲によりけりということで、それがバラエティーさを披露しているとも言えますし、もちろんボーカルは素晴らしいのですけど、バックの演奏もすごくいいんですよね。 絶妙にストリングスを絡めてみたりもするんですが、リズムがとても楽しいし、幸せになれます。 グループ自身の作曲もあるんですが、例えば冒頭の 3 曲が悶絶もので、Don't Send Nobody Else は Ashford & Simpson、Don't Let Me Be Lonely Tonight は James Taylor (!) 、そして If You Were There は Isley Brothers と、なんかもう美味しいところを全部持ってきちゃった感がすごくて昇天しそうですよあたしゃ。

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