Funk Or Walk (Brides Of Funkenstein, The)

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結局この Brides Of Funkenstein というボーカルグループに Val Young が在籍していたのか、在籍していたとしたらいつ頃のことなのか、まったくわからない始末。 ということで Val Young のところでも書きましたけれども、そもそもこのバックコーラス隊は Sly & The Family Stone のそれだったのだそうな。 それを George Clinton が引き抜いて P-Funk 軍団に据えたという経緯らしい。

なのでグループとしてのアルバムには P-Funk 軍団が勢揃いしてやりたい放題やっています。 最初のアルバムの Funk Or Walk (1978) のリリース後に Lynn Mabry が妊娠のためにグループを脱退するので、オリジナルの Brides Of Funkenstein はここまで。 あれやこれやメンバーを追加して 2 枚目のアルバム Never Buy Texas From A Cowboy (1979) をリリースし、3 枚目のアルバムを録音するもお蔵入りになるという。 ただ、のちにオリジナルの構成によるライブ盤がリリースされたらしいです(未聴)。

スタジオ録音のオリジナルアルバムは 2 枚。 ありがたいことに 2in1 で売られていますのでこれを聴くに限るのは、どっちも甲乙つけ難い内容だからなんですよね。 P-Funk 軍団のバックコーラスのアルバムで、プロデュースが George Clinton なんだもんで、普通のディスコアルバムにはならないんですよ。 Funk Or Walk のアルバムジャケットなんていかにもそんな感じなんですけどさにあらず、ディスコでかかってもおかしくない曲だってありますが、P-Funk 軍団が勢揃いしてやりたい放題やっているわけですんで、自然と変態ファンクになるんです。 特に Funk Or Walk に収録された War Ship Touchante なんて、どうすればこんな曲が思いつくのか、っていうか楽曲として成立させた力量の持ち主は誰なんだ、っていう話ですよ。 変態すぎて笑いが止まりません。 「やりたい放題」っていうのは「いかにも俺たち P-Funk だぜぇぇぇ!!」っていうモロな楽曲を並べるんじゃなくて、「意表をついてこんな曲も録音しちゃうぜぇぇぇ!!」なんていうものあって、例えば Just Like You。 メロウなボーカルチューンなんですけど、それだってよくよく演奏を聴くと P-Funk っぽさが滲み出ちゃうんですねぇ。

ということで変態どファンクを聴けますので Brides Of Funkenstein は要注目であります。

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