Dancin’ With Melba (Melba Moore)

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Melba Moore でそれかYO!って思った貴方、ちょっときいてほしい。 もしかしたら長くなるかも知れないけど余計なところはサパっと省略するからぜひきいてほしい。

Melba Moore というと、多かれ少なかれ所属レーベルに分けて捉えることがすごくあると思います。 ミュージカル女優(歌手)あがりからソウルに変遷していった Mercury 期。 ソウルを深めてポップにディスコにも手を伸ばした Buddah 期。 ディスコ全盛となった Epic 期。 普通の 80 年代サウンドになってしまった(でも人気があるといわれる) Capitol 期。 最後のを除けばどれも聴いてほしい Melba Moore だから困ってしまいます。 ディスコがいいのはもちろんとして・・・ここでは Capitol に移籍する直前に 1 枚だけ EMI からリリースした What A Woman Needs (1982) も含みますが・・・もちろん Pick Me Up, I'll Dance が最高に決まっているのですけれども、流れをぶった切るようですみませんが個人的には案外にソウル後期が好きなんですよね。 えっと、スタジオ録音としては Mercury で最後のリリースになった Look What You're Doing To The Man (1971) と、Buddha に移籍して初めてのアルバム Peach Melba (1975) の 2 枚はもう鉄板。 両方とも最後の方に収録されたドリーミーなソウルがすごく良くて、前者であればプロデュースをした Jim Fragale の作曲である Loving You Comes So Easy であったり、後者であってもプロデュースを担った Eugene McDaniels(Feel Like Makin' Love の作曲者でもある)の作曲である A Million Years Before This Time と If I Lose がこれ、とんでもなくいいんですよ・・・と、ディスコ以前の良さを書けたんで私は大満足。

Buddha から Epic に移籍するときに契約上のことでもう一枚出せなければならなかったんでリリースしました感の激しく強い本作は、長いこと CD 化されず、されたと知っても売ってるところがわからず、なんだかんだでストリーミングで聴くしか手立てがなかった(といっても LP をセール棚で見たことがある)1 枚であります。 Richie Rivera によってミックスされなおした収録曲はすべて Buddha 時代の楽曲。 こういうところからも契約をこなすためにでっち上げられたアイテムだと判るところなんですが、このディスコミックスがすごくいいんですよお客さん! これを聴いたあとだと Epic 期の素晴らしい 1 枚 1 枚がよりよく聴けてしまうという、諸刃の剣的な存在なんではありますが、余計ですけど私は Epic 期ならば突然変異してしまったんじゃないか説も囁かれる 1979 年リリースの Burn が好きなんですがそれはさておき、Capitol 期を暗黒史といっとき忘れるとしてそれまでの Melba Moore を堪能したいところであり、そのとっかかりが本作だというわけです。

もしかしてベストとかアンソロジーとか企画物で本作の Epic 版があるかもしれません。 それもそれで聴いてみたいなぁ。

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