Paulette McWilliams というと多忙を理由にキャリアを転身していくという印象が私にはある。 Rufus の初代ボーカリストですぐに友達の Chaka Kahn に座を明け渡したり、Quincy Jones や Marvin Gaye のお目に留まるも後者はデュオアルバムの予定があるも死去してしまったり（前者は前者のほうが多忙になってしまったという）、唯一長かったのは Luther Vandross との仕事だったかもしれないけど、要するに多忙すぎて自分の作品というものが作れないというジレンマがあったらしい。
そんな中でも 1977 年に Fantasy からリリースされた Never Been Here Before は、どういうわけか CD 化されていないんですが、公式からもなかったことにされているし配信にも乗らないので、売れなかったこともあって黒歴史にしてしまいたい気持ちがあるのかも知れません。 このひとは声もいいし歌もうまいしなので、バラエティに富んだこのアルバムが真っ当に評価されなかったのは時のいたずらなのかもしれません。 おおまかに言えばタイトでメロウなソウルで、決して悪い内容ではありません。 再評価されたいアルバムです。